関西花の寺二十五ヵ所
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第7番 如意寺

如意寺

ミツバツツジの花越しに青い内湾を望む

 丹後半島の西の付け根に位置し、複雑に入り組んだ久美浜湾は、まるで湖のように穏やかだ。如意寺の山門は、その静かな波打ち際に近く、境内は樹影濃い谷あいまで続いている。山あいや山里の寺が多い関西花の寺二十五ヶ所のなかで、如意寺だけが海沿いの寺である。

如意寺 この寺が一年で最も華やぐのが、ミツバツツジの見頃の4月上旬から中旬。山の斜面はミツバツツジの花群れで埋め尽くされ、一帯は赤紫色に染まる。約10分の山道、「回遊散策道」は花のトンネルと化し、花枝越しには不動堂、その先に真っ青な海、さらに夏の大文字焼で知られる兜山が見渡せる。まさに花浄土だ。

 葉より先に花開くミツバツツジの花色はひときわ鮮やかで、まばゆいばかりだ。「自生林なので数えたことはありませんが、1万株以上あるでしょうね」と友松祐也住職。

 ミツバツツジの根元あたりに目を凝らせばスミレや白、薄紫のイカリソウがそこかしこに咲いている。

境内を彩る花々は山野草を含めて約300種

如意寺 ミツバツツジの開花期、桜やボケ、シャクナゲ、モクレンも見頃を迎え、その後は沙羅、ヤマボウシ、アジサイなどが咲き継ぐ。
秋になればハギ、さらに晩秋は錦の紅葉に彩られる。また本堂の奥の「木洩れ日の小径」(山野草の庭)も見逃せない。
 木道の両側に、多数の山野草が四季折々に花を咲かせる。ミツバツツジの頃ならばミヤマキケマン、イチリンソウ、ニリンソウ、ショウジョウバカマなどが咲き揃う。初夏も秋も多くの山野草が次々と愛らしい花を咲かせる。すべての山野草に名札を立て、清らかに、控えめに咲く花々を大切に守り続けている住職の姿が可憐な花姿に重なり合う。

信仰を集める「日切のお不動さん」

如意寺 如意寺は奈良時代の名僧行基によって開かれた。本尊の十一面観世音菩薩は、行基作と伝えられる秘仏で、眼守護に霊験があるという。本尊会である「千日会」(せんにちえ)は毎年8月9日に一日お参りすれば千日の御利益があるという夏祭り。対岸の兜山の大文字に火が灯され、久美浜湾の灯篭流しや花火大会が行われる。幽玄の夏の一夜である。

 また、弘法大師爪彫と伝えられる日切(ひぎり)不動尊は、日を切って願をかけると必ず叶うといわれ、厄除をはじめ、諸祈願の寺として有名。不動堂は和、唐、天竺の三様式を融合した日本唯一の珍しい重層宝形造(ほうぎょうづくり)。昭和58年に名工中村淳治棟梁(昭和25年より始まった金閣寺再建の初期棟梁)の手により建立された。

ギャラリー

第7番 宝珠山 如意寺(にょいじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

京都府京丹後市久美浜町1845
0772-82-0163
http://www.nyoiji.com/
高野山真言宗
十一面観世音菩薩
8~17時
200円(志納)
電車=北近畿タンゴ鉄道宮津線久美浜駅下車徒歩15分。またはタクシー3分
車=京都縦貫自動車道与謝・天橋立ICから西へ約35㎞。
  または北近畿豊岡自動車道八鹿氷ノ山ICより35㎞、P100台
車で隆国寺30分、高照寺45分、金剛院80分


花ごよみ

山野草多数
サクラ・ミツバツツジ・シャクナゲ・モクレン・ハナイカダ
ヒラドツツジ
サラ・ヤマボウシ・ヤマアジサイ
アジサイ
サルスベリ
ハギ
紅葉
サザンカ
ウメ
ツバキ・コブシ・マンサク・スイセン

3月下旬~11月下旬
4月上旬~
4月下旬~
5月下旬~
6月下旬~
8月上旬~下旬
9月上旬~下旬
11月上旬~
11月下旬~1月下旬
2月上旬~
3月上旬~


主な行事

初詣(新春護摩祈願、授与品販売、甘酒接待)
星祭厄除祈祷会(諸祈願、甘酒接待)
日切不動尊大祭(柴燈大護摩、花説法)
千日会(本尊会で、花火・灯籠流し・大文字焼きなど町をあげての夏祭)

1月1~3日
節分
4月1日
8月9日


周辺の見所

    豪商稲葉本家 江戸時代からの豪商の屋敷を修理して公開。明治 23年完成の母屋の吹き抜けは圧巻。手作りのぼた餅(6個入700円)が有名。離れの吟松舎が、喫茶・お食事処になっていて、予約無しで昼食可能。車で2分。9~16時、水曜休、無料 電話0772-82-2356
    宗雲寺:臨済宗の古刹、紅葉の名所。車で3分。
    小天橋 久美浜湾の入り口から6㎞にわたる白砂青松の美しい海岸で海水浴場として有名。牡蠣・カニをはじめとする日本海の海の幸を味わえる民宿街あり。温泉も充実。車で8分。小天橋観光協会 電話0772-83-0149
    神谷神社 古代に神を祀った巨岩「磐座」は必見。
    かぶと山公園 麓にキャンプ場があり、山頂(192m)までは遊歩道(徒歩30分)がある。小天橋を一望できる天下の絶景。車で10分。
    レセプション・ガーデン キャンプ場近くのイタリアン・レストラン。絶景でホテルも併設。12〜18時、木曜休 電話0772-83-1284

如意寺周辺マップ



第6番 隆国寺

隆国寺

禅の気がみなぎる堂々たる伽藍

隆国寺 石積みと白壁の塀に囲まれた総門をくぐると、江戸時代後期に再建された荘重な山門がそびえる。ここから真っ直ぐに石畳が敷かれ、堂々たる本堂へ導いている。その左右には回廊がめぐらされ、禅寺ならではの凛然たる雰囲気が漂っている。

隆国寺は室町時代の開基で、山名氏の四天王筆頭といわれた垣屋播磨守隆国(たかくに)の菩提寺と伝わる。この寺とボタンとの関わりは寺の創建にまでさかのぼるほど古く、現在の地で「ぼたん苑」が復興されたのは江戸時代の天保年間である。

伽藍を囲むように咲き連なる「但馬のぼたん寺」

隆国寺 境内中央にたたずんでいると、本当にこの寺が「但馬のぼたん寺」かと不安に思えてくるほど、花の色が一切ない。実はボタンは山門右手の鐘楼の奥に広がる「ぼたん苑」と、本堂の裏の内庭園などに、伽藍を取り囲むように咲き乱れ、想像以上の艶やかな花景色をつくり出している。

 天保年間の飢饉で人々が苦しんだ時、寺の米蔵を開いて救済した。人々はすさんだ心に豊かさを取り戻そうと庭園を造り、“富貴の花” と呼ばれるボタンを植栽。以後代々の住職が丹精込めて育ててきた。現在では70種・1,000株のボタンが豊麗に咲き誇り、「ぼたん苑」はまさに花浄土。

 四季折々に季節の花が境内をいろどるが、特に5月下旬から7月初旬にかけて花を開くヤマアジサイは種類も豊富で、ヤマボウシ、サラとともに、清楚な花姿が心静かに安らかな境地へとさそう。また、11月には、ドウダンツツジや紅葉など、秋の紅葉も見事である。
 隆国寺には、もう一つ、隠れた花園がある。山門左手の奥に広がる「つばき苑」だ。桜の花が待ち遠しい初春の頃から、ひかえめに咲き始め、50種・150本 ほどのツバキが次から次へと花びらをほどく。すぼみがちに咲く「白侘助」、白地に赤い線を引いたような「狩衣」、一重のぽってりした花の中に小さな花びら が幾重にも重なったような「大唐子」…。侘びた花姿も、付け根からぽろりと落ちた花も風趣に富んでいる。

岸派の襖絵と仏様のご利益

隆国寺 隆国寺には、花のほかにも、本堂には岸徳連山・岸岱2人の筆による岸派36面の見事な襖絵が本尊を飾る。
「本尊聖観音」のほかにも、子宝と幸せ運ぶ「こうのとり観音」や、ぼけふうじ・健康長寿の「楽寿観音」、福徳と智慧をさずかる「但馬布袋尊」、心も身もきれいになる「ウスサマ明王」などが祀られる。

ギャラリー

第6番 布金山長者峰 隆国寺(りゅうこくじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

兵庫県豊岡市日高町荒川22
0796-44-0005
http://ryukoku-ji.com/
曹洞宗
聖観世音菩薩
8~17時
200円
電車=JR山陰本線江原駅からタクシー10分
車=北近畿豊岡自動車道または播但道和田山ICから北へ約20㎞、P30台
車で高照寺40分、如意寺30分


花ごよみ

ハナミズキ
ボタン
ヤマアジサイ
ヤマボウシ
サラ
サルスベリ
紅葉
ツバキ

4月中旬~
4月下旬~5月上旬
5月下旬~6月下旬
5月下旬~6月下旬
6月中旬~
8月上旬~
11月上旬~
3月上旬~4月中旬


主な行事

大般若
花まつり
大施餓鬼

1月1~3日
5月上旬
8月7日


周辺の見所

    植村直己冒険館 世界を踏破し、国民栄誉賞を受賞した冒険家、植村直己の偉業を様々な角度から紹介。実際に使用された装備品や記録写真、ビデオ映像もある。徒歩15分。9~17時、500円、水曜休(祝日の場合は翌日) 電話0796-44-1515
    阿瀬渓谷 阿瀬川上流に、“阿瀬四十八滝”と呼ばれる大小さまざまな滝があり、3時間の散策コースになっている。川のせせらぎを聞きながら、ハイキングやキャンプが楽しめる。広葉樹が多く新緑や紅葉が美しい。車で15分。電話0796-45-0800(神鍋観光協会)
    但馬国府・国分寺館 但馬国府跡、国分寺跡から出土された貴重な出土品や模型を展示。映像ホールなど家族づれでも楽しめる。車で10分。9~17時、500円、水曜休(祝日の場合は翌日) 電話0796-42-6111

隆国寺周辺マップ

2012年9月23日 |カテゴリー: | タグ: , , , , , , ,
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