関西花の寺二十五ヵ所
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第25番 観心寺

観心寺

貴重な堂塔が点在する楠木正成ゆかりの寺

 金剛山西麓に位置する観心寺は、深い森を背後にした壮大な寺である。金堂は室町時代初期に建立され、大阪府下最古の国宝建造物。本尊は国宝・如意輪観音菩薩像で平安時代初期の最高傑作、密教美術の傑作と評される。

観心寺 金堂のそばの建掛塔(たてかけのとう)は、楠木正成が建武中興の無事を祈って三重塔を建立しようとしたが、湊川で討死したため完成されずに初層だけが残ったもの。とはいえ三間四方で茅葺き屋根の塔は実に端正である。恩賜講堂や鎮守堂、阿弥陀堂などの諸堂宇も点在し、寺格の高さがしのばれる。

 そもそも観心寺の始まりは大宝元年(701)に役小角が修行の一道場として草創。大同3年(808)に弘法大師が訪れ、天の北斗七星を勧請し、再訪の弘仁6年(815)には本尊の如意輪観音像を刻んだと伝わる。本尊を中心として周囲に北斗七星の星塚を配置し、七星如意輪曼荼羅を構成しているが、星塚があるのは日本で観心寺だけである。

 開創以来、天皇家との結びつきが強く、ことに南朝との関わりは深い。後醍醐天皇は、8歳から15歳まで観心寺の塔頭中院で仏道修行したという楠木正成を建武新政とともに奉行として金堂を再建。その皇子、後村上天皇は塔頭総持院を行在所(あんざいしょ)にしたほどである。
 現在、木立の中に後村上天皇の御陵、その母新待賢門院の墓、楠木正成首塚がひっそりと立つ。

華やかながら、花景色は風雅な趣

観心寺 山気が満ちる境内を、美しく飾るのは四季折々の花々。4月、山門近くに数多い桜が仲春を謳いあげ、5月には境内のそこかしこにツツジが咲き連なる。

 蝉時雨に負けじとサルスベリがこぼれんばかりに咲き誇り、秋が深まると境内は赤や黄色の錦模様。そして寒風の中、サザンカが境内に花色を添え、ツバキも蕾をふくらませる。

河内八景といわれる観心寺梅林

観心寺 観心寺を代表する花といえば、2月中旬から3月下旬にかけて見頃を迎える梅である。参道の左側数ヵ所と、恩賜講堂や霊宝館への道沿いに、白梅を中心に300本を超える梅林がある。ふくいくたる香に包まれて咲き揃う景観は河内八景の一つとされている。

 シダレ梅や紅梅、樹齢250年もの老梅もアクセントとなり、古刹に早春の訪れを告げる。
 

ギャラリー

第25番 桧尾山 観心寺(かんしんじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

大阪府河内長野市寺元475
0721-62-2134
http://kanshinji.com/
高野山真言宗遺跡本山
如意輪観音菩薩
9~17時
300円
電車=南海高野線・近鉄長野線河内長野駅からバス15分、観心寺下車徒歩3分
車=南阪奈道羽曳野ICから南へ13km。
  または阪和道美原北IC、美原南ICから南東へ約15㎞、P150台
車で子安地蔵寺25分


花ごよみ

サクラ
ツツジ・サツキ
サルスベリ
紅葉
ツバキ
ウメ

4月上旬〜
5月上旬〜
8月下旬〜9月下旬
11月中旬〜
1月上旬〜2月下旬
2月中旬〜3月下旬


主な行事

節分星祭
後村上天皇献茶祭
秘仏本尊御開扉

2月3日
4月第1日曜
4月17・18日


周辺の見所

大阪府立花の文化園 ピラミッド形の大温室には、世界各国の花 や木が約6,400本集められている。春と秋、バラ園では130種約2,300株のバラが咲き揃う。各種イベントや園芸、押し花などの講習も開催されていて、 体験して楽しむことができる。車で20分。10〜17時(12・1月は〜16時)、月曜休(祝日の場合は翌日)、550円 電話0721-63-8739
西條合資会社の天野酒 もとは金剛寺で造られ、信長や秀吉も愛飲したという僧坊酒を現代に復活。吟醸天野酒300ml509円。車で8分。9〜17時、無休 電話0721-55-1101
長野公園 自然を生かして整備された府営の公園で、市内が一望できる憩いの場として親しまれている。 特に春の夜桜見物は、河内長野市の風物詩の一つ。車で6分。

観心寺周辺マップ

2012年9月24日 |カテゴリー: | タグ: , , , , , ,
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第24番 子安地蔵寺

境内が甘い香りに包まれる「フジの寺」

子安地蔵寺 のどかな田園の少し高みに、フジの名所で有名な子安地蔵寺がたたずむ。4月下旬から5月上旬、この寺は一面フジの花で覆われる。白や紫のフジに導かれて、城を思わせる長屋門をくぐると、目の前には紫のフジの花房が天から降り注いだかのように無数にしだれる。この大きなフジ棚で感動するのはまだ早い。

 すぐ前の本堂の左右に、本堂より一段下がった庭園に、休憩所の脇にと、ほとんど隙間がないほどフジの花が咲いている。花房が長い九尺藤、少し赤味を帯びた紫色の赤長藤、純白の白カピタン、花色が濃い紫カピタン、濃紫色で八重の八重黒龍など8品種・28本ほどのフジが、棚や立木に仕立てられ、甘い香りを漂わせている。

 その花景色はまるで仏様の上にかざす天蓋。それとも寺全体を本尊の地蔵菩薩に見立ててフジの瓔珞(ようらく)か……。
 この時期、境内にはツツジやコデマリが花盛り。無数のクリスマスローズやミヤコワスレがフジの足元を飾り立て、ケマンソウやエビネランなどの愛らしい花々も彩りを添える。

安産祈願所として参拝客が絶えない

子安地蔵寺 子安地蔵寺は天平9年(737)、行基によって開かれた古刹で、本尊は行基の手彫りと伝わる地蔵菩薩。安産守護にあらたかな霊験があるところから子安地蔵と呼ばれ、織田信長の高野山攻めの兵火にも本尊だけは難をのがれたという。江戸時代前期、紀州初代藩主徳川頼宣により再興され、以後、紀州徳川家の安産祈願の寺として篤い信仰を集めてきた。

秋の山野草などが楚々と咲く和やかな寺

子安地蔵寺 子安地蔵寺の花暦は、春のツバキと桜で始まる。華麗なフジの季節が終わると、サツキやアジサイが咲き継ぎ、秋になるとキンモクセイが芳香を放つ。また、ハギなど秋の山野草も楚々として情趣を誘う。

 そして、境内から花々の彩りがなくなった冬、サザンカがそこかしこに咲き、安産を願う参拝客を温かく迎える。

 この寺は安産祈願所だけあって、境内の雰囲気も花々も、優しく、そして和やかである。
 

ギャラリー

第24番 易産山 子安地蔵寺(こやすじぞうじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

和歌山県橋本市菖蒲谷94
0736-32-1774
http://hananotera.com/
高野山真言宗
地蔵菩薩
8~17時(冬季は9〜16時)
300円
電車=南海高野線御幸辻駅から徒歩25分。またはJR和歌山線橋本駅からタクシー15分
車=阪和道美原北ICから南へ約30㎞、P120台 (シーズン中のみ300円)
車で観心寺25分、金剛寺30分


花ごよみ

フジ8種・ヒラドツツジ
秋の山野草
サザンカ
クリスマスローズ・ツバキ
春の山野草

4月下旬〜5月上旬
10月上旬〜11月下旬
12月上旬〜
2月上旬〜
3月下旬〜4月上旬


主な行事

初地蔵法要
地蔵盆

1月24日
8月24日


周辺の見所

    高野街道 大阪・堺から高野山への参拝道。往時の常夜燈や本陣などが今も残る。車で15分。
    恋し野の里 中将姫ゆかりの旧跡などを巡るハイキングコースが整備され、6月にはあじさい園のアジサイが見頃を迎える。車で30分。電話0736-33-3552 (橋本市観光案内所)
    やっちょん広場 新鮮で安全な地場農産物や加工品を販売。車で14分。9〜18時(10〜3月は17時)、水曜休 電話0736-33-2500

子安地蔵寺周辺マップ

2012年9月24日 |カテゴリー: | タグ: , , , , , ,
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第23番 金剛寺

金剛寺

「ボタン寺」の花園は無数の花々も咲き、百花繚乱

 北に霊峰金剛山を仰ぎ、眼下に吉野川を望む金剛寺は名高き「ボタン寺」。2000平方mのボタン園には、何枚も花びらを重ねたボタンが、よしずの日陰のもとで咲き誇る。白やピンク、赤紫、黄色とそれぞれに豊麗な花姿を披露し、甘い香りを一面に漂わせる。その数は約100種・1,000株。

 これらのボタンを中心に、数え切れないほどの植物が植えられ、ボタンとほぼ同時期に花開く。花木ならば、シャクナゲ、オオヤマレンゲ、オオデマリ、ハナミズキなど。草花ならば、白やピンク、紫色などのクレマチス、朱色や薄紫色のオダマキ、十二単衣(ムスカリ)、虹の花とも呼ばれるアイリスなどが所狭しと咲き、ボタン園はまさに百花繚乱である。

 この花の園は毎年4月20日から5月下旬までの開園で、ボタンの見頃は4月下旬から5月上旬。ボタン園は昭和30年代に始めたという。当時は日本中に生活のゆとりがなく、寺だけでなく一般家庭でも花園を造るなんて考えられない時代だったが、花が好まれる時代がきっとくるはずだと先代住職が実現した。

唐招提寺長老の隠居寺として知られる

 金剛寺は承安3年(1173)、平安朝の文化人、平重盛が創建したと伝わる。江戸時代末から明治時代にかけては、唐招提寺長老の隠居寺であった。茅葺き屋根の庫裡も、手間暇かけた花々も、住職家族の人柄もそこはかとなく穏やかなのは、こんな歴史が培ったものなのだろう。

秋は小菊の懸崖やぼんぼり仕立てが庭を彩る

 毎年10月25日から11月10日まで「菊薬師と小菊まつり」が行われる。庫裡や本堂の前に庭には小菊の懸崖造りや、ぼんぼり仕立ての鉢が並び菊浄土が出現する。延寿の花といわれる菊は本尊の薬師如来の誓願と一致するところから、菊の花で荘厳された本尊・菊薬師と参詣者が紐でつながれる。

 元禄の庭には樹齢300年のヒラドツツジが連なり、6月の菩提樹、夏が見頃のネムノキやサルスベリ、秋のサザンカなどが四季折々に咲き継ぐ。

ギャラリー

第23番 小松山 金剛寺(こんごうじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

奈良県五條市野原西3-2-14
0747-23-2185
http://www.e-kongouji.com/
真言宗
薬師如来
8時30分~17時(冬季は9〜16時)
300円(ボタンのシーズンは350円)
電車=JR和歌山線五条駅から徒歩25分。タクシー7分
車=西名阪道法隆寺ICから南へ約40㎞または柏原ICから約26㎞、
  または南阪奈道葛城ICから20㎞、P40台
車で子安地蔵寺30分、船宿寺20分


花ごよみ

ツバキ
シロヤマブキ・ハナミズキ
ボタン・アヤメ・ツツジ
オオヤマレンゲ
サツキ
ボダイジュ
ネムノキ
エビソウ
サルスベリ
コギク
サザンカ
ロウバイ・フクジュソウ
コウバイ

4月上旬〜下旬
4月中旬〜下旬
4月下旬~5月上旬
5月上旬〜5月下旬
5月下旬~6月上旬
6月上旬〜下旬
7月上旬〜8月中旬
7月上旬〜9月上旬
8月上旬〜下旬
10月下旬~11月中旬
11月上旬〜1月中旬
1月中旬〜2月上旬
3月上旬〜3月中旬


主な行事

星まつり
ぼたん祭
菊薬師と小菊まつり
菊薬師会式

2月3日
4月下旬〜5月上旬
10月25日〜11月10日
11月3日
*名物牡丹ずし・菊ずしは要予約。1150円


周辺の見所

    五條の町並み 江戸時代の面影を残す古い町並がおよそ1㎞続く。
    柿の葉ずしヤマト 伝統の味。8〜21時、無休 電話0747-23-1955
    リバーサイドホテル 金剛乃湯 五條市の中心にあるシティホテル、リバーサイドホテルに隣接の温泉。 内風呂主浴槽と露天風呂、ともに源泉100%。車で5分。10~23時、700円、第1火曜休 電話0747-25-1126

金剛寺周辺マップ



第22番 船宿寺

船宿寺

神話のふるさと、葛城にたたずむ古刹

船宿寺 奈良盆地の風の通り道といわれる風の森峠。その北の船路(ふなじ)集落に船宿寺がある。寺の始まりは奈良時代の神亀年間、船形の大磐石の傍らに行基が庵を結び、薬師如来を祀ったことからと伝わる。

 山裾の高みに位置するため、その昔、葛城山と呼ばれていた金剛山が一望のもと。そこは天孫降臨の台地、高天ヶ原がある神話のふるさと。また大和朝廷よりも前に栄えていたという葛城王朝ゆかりの地。そんな神さびたロマンあふれる山里に、船宿寺はある。

ツツジの大刈り込みで埋まる「ツツジ寺」

船宿寺 船宿寺はツツジの名所として知られている。山門までの緩い坂道の両側にツツジの刈り込みが連なり、山門に入ると大小の刈り込みで境内が埋め尽くされ、一段高みにある本堂まで続く。さらに、庫裡の裏にもツツジ園があり、江戸中期に造られた遠州流奥庭にはサツキの丸い刈り込みが美しく配されている。

 4月下旬からキリシマ系がひと足先に花開き、ヒラド系が咲き継ぐ。そして5月下旬から6月上旬のサツキまで、約3ヵ月間、船宿寺は赤紫や朱、ピンク、白などの花の波が打ち寄せ、まさにツツジの花浄土となる。

境内の奥は深く、シャクナゲやオオデマリも圧巻

船宿寺 新緑に包まれるシャクナゲ 船宿寺は樹影濃い山を背負うようにしてたたずむ。「昔は裏山に自生のフジが咲き、山全体を薄紫に染めて、それは見事でした」。でも、フジのつるは巻きついて木々をだめにしてしまうのだそうだ。「フジか樹木か、どちらを生かすべきか里の人と相談して樹木の方を選びました」と菅原正光住職は言う。

 境内は、そんな深々とした山側にまで広がり、林の奥には「しゃくなげ園」がある。ツツジやボタンが咲く5月上旬、シャクナゲも静かに見頃を迎え、せせらぎにはひっそりと自生のワサビの花が咲いている。 夏にはホタルが舞うという。赤や黄色の紅葉が常緑の木々に映える錦秋も見逃せない。

 「毎朝掃除をしていると自然界の不思議さを感じます。西日に弱いモミジやツバキは幹を守るため西日が当たる方に枝を伸ばしたり、蝶になる青虫は毒の葉を食べて身を守っていたり」と住職は自然を慈しむ眼差しで話す。
 また、ツツジが花盛りの頃には、白い小さな手毬のような花がこぼれんばかりに咲くオオデマリを、船路の集落のそこかしこで見かけるはずだ。それらはみんな船宿寺の境内の大株をさし木にしたもので、これからも増やしてゆく予定だそうだ。船路の集落が「オオデマリの里」になる日は近いことだろう。

ギャラリー

第22番 醫王山 船宿寺(せんしゅくじ)

住  所
電  話
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

奈良県御所市五百家484
0745-66-0036
高野山真言宗
薬師如来
8~17時
300円
電車=近鉄南大阪線御所駅からバス20分、船路下車徒歩10分
車=西名阪道法隆寺ICから南へ約20㎞または南阪奈道葛城ICから南へ約10㎞、
  P15台(花の季節は50台)
車で金剛寺25分、當麻寺西南院30分、石光寺30分


花ごよみ

ボタン・シバザクラ
ヒラドツツジ・オオデマリ
シャクナゲ
ヤマボウシ
サツキ
サルスベリ
紅葉
サザンカ
寒ツバキ・ロウバイ
ツバキ
サクラ

4月上旬~
4月下旬~5月上旬
5月上旬~
5月中旬~
5月下旬~6月上旬
8月上旬~
11月上旬~11月下旬
12月上旬~
1月上旬~
3月上旬~
3月下旬~4月上旬


主な行事

本尊会
花供養法要

1月8日
5月3日


周辺の見所

    高鴨神社 古代豪族鴨氏の氏社で、京都の上賀茂・下鴨神社の総社にあたる。重要文化財の本殿は流れ造り檜皮葺き、唐破風付き。4月下旬~5月下旬頃には、約2,300鉢のサクラソウが咲く。車で5分。
    葛城古道 大和朝廷の前に栄えた葛城王朝の頃の幹道で、9月半ばにはヒガンバナが真っ赤に燃える。風の森峠から六地蔵までおよそ12㎞のハイキングコースになっている。周辺には古社寺も多数。 電話0745-62-3346(御所市観光協会)
    名柄の集落 葛城古道の途中に残る古い町並みで、ひときわ目をひくのが江戸初期建築、重要文化財の中村家住宅(内部は非公開)。車で10分。
    かもきみの湯 源泉を100%使用した源泉風呂をはじめ、バラエティに富んだ湯船がそろう。心身疲労に効果が高い。徒歩5分。10~23時、500円、無休 電話0745-66-2641

船宿寺周辺マップ



第18番 白毫寺

白毫寺

春の五色椿と秋のハギで名高い「花の寺」

白毫寺 白毫寺は若草山、春日山に続いて南に連なる高円山(たかまどやま)のふもとにある。100段余りの古びた石段を上り詰めると、眼下には奈良の町が、正面手前には矢田丘陵、その奥に二上山、信貴山、生駒山などの山並みが見渡せる。

 この眺望と共に寺の名を高めているのが、春の五色椿と秋のハギだ。

 五色椿は3月下旬から赤や白、ピンク、紅白の絞りなど、大輪の花を一本の木に咲かせる。樹齢400年を超し、東大寺の「糊こぼし」、伝香寺の「散り椿」と並んで大和の三名椿と呼ばれている。この名椿が一層冴えるのは、ぽとり、ぽとりと苔の上に落ちる頃。色とりどりの落椿が緑色に映え、しかも美しい花姿を間近にできるからである。

白毫寺 境内には「あけぼの」「八重白椿」といったツバキを始め、無数のヤブツバキも静かに春を彩っている。

 「高円の野辺の秋萩いたづらに 咲きか散るらむ見る人なしに」

 万葉の時代から高円山一帯はハギの花で知られ、万葉集に数多く収められている。9月の彼岸ごろ、土塀と石段に沿ってハギの花枝が延々としだれ咲く様は、万葉人ならずとも心動かされる。また、秋の長雨に打たれ、ほろほろと小花が散る、その風情もまたいい。白毫寺では冬季になるとハギの茎を刈り、それを軸にした毛筆を作る。その銘は「萩のしずく」。なんとも風雅な趣向だ。

山の自然と花木、山野草の競演が楽しみ

 自然豊かな白毫寺は、新緑に萌える季節も、燃え立つ錦秋も、それぞれに素晴らしい。また、春の五色椿が終わり、秋のハギを待つ間も花の姿が絶えることはない。

 大木のハクモクレンがふくよかに咲き、初夏になればサラサウツギやアジサイ、ササユリ、ホタルブクロなどの出番だ。夏はキキョウが楚々と咲き、サルスベリが空を覆う。植物名を記した札がそれぞれに付けられているのが好ましい。

閻魔王をまつる寺

白毫寺 天智天皇の第七皇子・志貴皇子の山荘跡に空海の師・勤操大徳(ごんぞうたいとく)が開いたとも、天智天皇勅願寺とも伝えられる。鎌倉時代、大宗一切経の摺本が伝わって以後は、一切経寺とも呼ばれた。現在、宝蔵に安置する本尊の阿弥陀如来坐像や閻魔王坐像などは国の重要文化財に指定されている。

ギャラリー

第18番高円山 白毫寺(びゃくごうじ)

住  所
電  話
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

奈良市白毫寺町392
0742-26-3392
真言律宗
阿弥陀如来
9~17時
400円
電車=JR関西本線(大和路線)奈良駅からバス10分高畑町下車徒歩20分。
   あるいは白毫寺下車徒歩10分(便数が少ないので要注意)
車=西名阪道天理ICから北へ約6km、Pなし。(民間駐車場あり、有料)
車で般若寺20分、浄瑠璃寺30分、長岳寺40分


花ごよみ

五色椿
モクレン
ササユリ
アジサイ
キキョウ
ハギ
カンザクラ(子福桜)
紅葉

3月下旬~4月中旬
3月下旬~
5月下旬~6月中旬
6月中旬~下旬
7月上旬~9月下旬
9月中旬~下旬
10月下旬~12月上旬、3月中旬~下旬
11月下旬~12月上旬


主な行事

えんまもうで
一切経会式
志貴親王御忌

1月16日
4月8日
敬老の日


周辺の見所

    志賀直哉旧居 若草山を望む書斎で『暗夜行路』の後半が執筆された。徒歩20分。9時30分〜17時30分(12〜2月は〜16時30分)、350円 電話0742-26-6490
    春日大社神苑 万葉集に詠まれた植物約270種が植えられ、各々にその名と万葉の歌が記されている。徒歩20分、9~16時30分(12〜2月は〜16時)、無休(12〜2月は月曜休)、500円
    奈良公園 広大な園内に鹿が戯れ、松や桜、アセビやサルスベリなどが、四季折々の彩りを見せる。東大寺や興福寺、春日大社、若草山をも含んでいる。徒歩25分
    天平の湯 奈良ロイヤルホテル ホテルの地下より湧き出す天然温泉。サウナやジェットバスでリフレッシュできる。ボディーケアサービスも充実。車で15分。12~24時、1,725円、無休 電話0742-34-4310

白毫寺周辺マップ

2012年9月23日 |カテゴリー: | タグ: , , , , , , ,
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第16番 浄瑠璃寺

浄瑠璃寺

浄土を現世に作り上げた曼荼羅境

 浄瑠璃寺は、当尾の山里でひっそりと千年の歴史を刻む。小さな山門がある北側だけが開かれ、東から南、西の三方は深々とした山に囲まれている。

浄瑠璃寺 山門をくぐると、宝池を中心に西側に九体阿弥陀堂(国宝)、東側に三重塔(国宝)を配した浄瑠璃寺庭園(特別名勝及史跡)が広がる。気負いもなく、山の自然を生かした悠然たる雰囲気だ。
 しかし、いったん九体阿弥陀堂に入ると、その圧倒的な迫力に引き込まれ、息をもつけない。丈六像(224cm)の中尊と半丈六像(139~145cm)の8体の阿弥陀如来像(国宝)が金色を放って一列に並んでいるのだ。阿弥陀如来は未熟な私たちを理想の未来へ迎えてくれる仏様。祈らずにはいられない存在感がある。また五穀豊穣、天下泰平を授けるたおやかな吉祥天女像(重文・開扉日限定)なども祀られている。

浄瑠璃寺 池をはさんで東側には薬師如来(重文・開扉日限定)を安置する三重塔(国宝)が立つ。薬師如来は東方浄瑠璃世界の教主で、現実の苦悩を救ってくれる仏様。この寺ではまず薬師如来を拝み、振り返って彼岸の九体阿弥陀仏を拝むのが本来の礼拝の形である。阿弥陀仏は西方未来の理想郷である極楽浄土へ迎えてくれる。
 浄瑠璃寺の庭は鑑賞ではなく、深く篤い祈りの庭。煩悩の河を越え、阿弥陀仏に迎えられて西方浄土に至ることが感じられる仏の庭だ。

控えめなアセビが浄瑠璃寺によく似合う

浄瑠璃寺 春の参道はうららかな花景色。3mは優に超しそうなほど背が高いアセビ(アシビ)が、スズランに似た小さな花をこぼれんばかりに咲かせている。もともと山のアセビで、昔はもっと茂っていたという。参道には大株が15本ぐらい続いている。

 「色も姿も控えめで、この寺に合っていると思います」と佐伯副住職。確かに濃緑の葉とクリーム色の花の落着いた景色だ。アセビより、さらに上を見上げれば、ハクモクレンやモモ、サクラが狭い参道の頭上に花枝を伸ばしている。

季節ごとの山野草を見つける楽しみ

 春のサンシュユやシャクナゲ。初夏のガクアジサイ、キハナショウブ、カキツバタ。夏のフヨウ、サルスベリ。秋の紅葉……。他にも野のキキョウやカワラナデシコなど季節ごとの山野草を見つける楽しみが尽きない。野山から姿を消した野生種も、浄瑠璃寺では最少限の手入れにより守られている。どこまでも自然に寄り添っているところが名刹・古刹の名にふさわしい。

ギャラリー

第16番 小田原山 浄瑠璃寺(じょうるりじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通



隣接霊場

京都府木津川市加茂町西小札場40
0774-76-2390
http://homepage2.nifty.com/ashibinomise/joururizi.htm
真言律宗
九体阿弥陀如来(根本本尊薬師如来)
9~17時(12~2月は10~16時)
300円(本堂内)
電車=JR関西本線(大和路線)加茂駅からバス22分
   またはJR・近鉄奈良駅からバス30分浄瑠璃寺前下車徒歩3分
車=京奈和道木津ICから加茂方面へ約8㎞。
  または西名阪道天理ICまたは郡山ICから北へ約20㎞、P50台(民間駐車場)
車で岩船寺6分、般若寺20分、白毫寺30分


花ごよみ

アヤメ・カキツバタ
ハナショウブ
キキョウ
サルスベリ
ハギ
紅葉
センリョウ・ナンテン
スイセン
コウバイ
アセビ
ツバキ
サンシュユ

5月上旬~
6月上旬
7月上旬~
8月上旬~
8月上旬
11月中旬~
12月上旬~
1月上旬~
2月上旬~
2月下旬~3月下旬
3月上旬~
3月下旬


主な行事

御影供
施餓鬼会
除夜の鐘
吉祥天女像開扉
薬師如来開扉

4月18日
8月20日
12月31日
1月1~15日、3月21日~5月20日、10月1日~11月30日
毎月8日、正月三日、春分・秋分の日(好天に限る)


周辺の見所

    当尾石仏巡り=岩船寺と結ぶ2㎞、1時間弱の散策コースが中心になっていて、大小多数の野仏が点在している。ミロクの辻の弥勒菩薩立像、三体地蔵、不動明王磨崖仏、笑い仏、うもれ地蔵、唐臼の壺、阿弥陀坐像、地蔵菩 薩、愛宕灯籠、藪の中三尊…主なものだけでも、数えあげるときりがないほど。
    丁石 浄瑠璃寺の参道入口から、加茂の里に向かう道沿いには、丁石と呼ばれる笠塔婆が、現在でも4本残っている。
    吉祥庵 浄瑠璃寺近くのそば屋。陶芸品が飾られて、つい腰を落ち着けてしまうほど居心地がいい。せいろそば800円。11時~(そばがなくなり次第閉店)、水曜休 電話0774-76-4007
    あ志び乃店 浄瑠璃寺門前の食事処。山の幸をふんだんに使った素朴な味わい。とろろ定食、山菜定食各1,000円。9時30分~17時(12〜2月は10〜16時)、不定休 電話0774-76-2791
    わかさぎ温泉 笠置いこいの館 笠置山西側に湧く温泉は、バリアフリーに気を使った温泉施設で、特に高血圧によいとされている。車で30分。10~21時、800円、第1・3水曜休(祝日の場合は営業) 電話0743-95-2892

浄瑠璃寺周辺マップ



第14番 興聖寺

興聖寺

480年の時を超えた老椿の庭「旧秀隣寺庭園」

興聖寺 興聖寺は近江の北西部、朽木(くつき)の里にある。京都と若狭を結ぶ街道筋から、杉とヤブツバキが生い茂る坂道を少し上った所だ。本堂と庫裡、鐘楼が閑寂なたたずまいを見せ、手前の広がりに石組と曲水(きょくすい)風の流れからなる庭がある。

 この庭は「旧秀隣寺庭園」、通称足利庭園と呼ばれ、国の名勝指定を受けている。南北にのびた池泉には石を組んだ鶴島、亀島、そして中央に石橋を配した、一見茫漠とした庭である。しかし石組はどれも無駄がなく、石一枚の橋が全体を引き締めた名庭と評される。

 さらに、作庭当初からの樹齢480年を超す8本のヤブツバキがこの庭を一層味わい深くしている。4月中旬、8本の老椿と数十本の若椿が濃緑の葉陰に無数の花を咲かせると、庭は春の華やぎを装う。また、ぽろっ、ぽろっと花姿そのままに落ち始めると曲水の流れや苔の上にも落椿の花の景。この庭を訪れた千利休は「ヤブツバキは一期一会の花」と言ったと伝わる。

若き将軍、足利義春が逃げ延びた地

興聖寺 室町時代の様式を見事に残した名庭が、どうして雛の山里にあるのだろう。また、興聖寺の境内にどうして「旧秀隣寺庭園」があるのだろう。

 室町末期、12代将軍足利義春は三好氏の乱を避け、管領細川高国と共にこの地に逃げ延びた。領主の朽木稙綱(たねつな)の居館があった所に将軍の仮御所が建てられ、18歳だった義春は約3年間滞在した。その間、田舎での無りょうを慰めるために高国が庭園を完成させたといわれる。往時の庭園名は伝わらず、この場所に江戸時代建立された秀隣寺の名前を冠している。秀隣寺は後に他所へ移転し、眼下に流れる安曇(あど)川対岸の、柏(かせ)集落にあった興聖寺がここに移されたのである。

山気に包まれた興聖寺の四季

興聖寺 興聖寺は鎌倉時代、近江の守護佐々木信綱が、承久の乱で戦死した一族の供養のために道元禅師を招いたのが始まりで、永平寺の直末として発展した。現在の境内は背後に山が迫り、鳥のさえずりしか聞こえない静寂境。

 遅い春を迎えると、シダレ桜やジンチョウゲなどが咲き、参道から境内までヤブツバキがひっそりと花開く。初夏のツツジの後にはアジサイが山際に咲くが、これらの花々は山気漂う周辺の自然にすっかり溶け込んでいる。晩秋、散りモミジで庭園が覆われると、雪深い冬はもうそこまで迫っている。

ギャラリー

第14番 高巌山 興聖寺(こうしょうじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

滋賀県高島市朽木岩瀬374
0740-38-2103
http://www.koushoji.jp/
曹洞宗
釈迦牟尼如来
8~17時
300円
電車=JR湖西線安曇川駅からバス35分、朽木学校前下車徒歩10分
車=国道161号(湖西道)真野出口から北へ約35㎞、P20台、大型7台
車で金剛院100分、法金剛院110分


花ごよみ

ツバキ
シャクナゲ・ジンチョウゲ
ギボウシ・サルスベリ・アジサイ
紅葉
ショウジョウバカマ

4月上旬~5月下旬
5月上旬~
7月下旬~8月上旬
11月上旬~
3月上旬~


主な行事

開山忌
盂蘭盆会
水子地蔵供養

4月24日
8月15・16日
秋彼岸中日


周辺の見所

    道の駅 くつき新本陣 鯖なれ寿司など山里ならではの特産品を販売している。毎週日曜と祝日に開かれる朝市が人気。隣接する鯖街道交流館にはレストランや無料休憩所があり、周辺観光の拠点となっている。レンタサイクルを借りることもできる。車で5分。9時~17時、火曜休(祝日の場合は翌日) 電話0740-38-2398(朽木観光協会)
    朽木渓谷 別名「近江耶馬渓」と呼ばれる景勝地。安曇川が流れ、春、夏には釣り人で賑う。秋には一帯が紅葉で彩られる。車で10分。
    邇々杵神社 宮前坊の氏神を祀る。木造の二重多宝塔が美しい。塔内に安置される木造釈迦如来像と23躯の薬師如来像は、鎌倉時代の作。車で5分。
    くつき温泉 てんくう グリーンパーク想い出の森内に湧く、自然いっぱいの森の温泉。温水プールも備えた複合施設。車で5分。10~21時、600円(おふろゾーン)、月曜休 電話0740-38-2770

興聖寺周辺マップ



第12番 久安寺

久安寺

密教の曼荼羅浄土にボタンが絢爛と咲く

 「軒反り」という稀有な技法による美しい楼門(国・重文)から、北へ350m、真っ直ぐに参道がのびる。その東側に薬師堂、西側に本堂と阿弥陀如来坐像や薬師如来立像、釈迦涅槃図などを祀る阿弥陀堂があり、四方四仏の曼荼羅に整えられている。

久安寺 さらに、それらの北側には虚空園が広がる。両果(りょうが)の道と呼ばれる参道の東にカエデが生い茂るア字山(生命)、西にバン字(心)池を配し、瞑想する仏の世界を具現化している。

 4月下旬から5月上旬にかけて、バン字池の周辺にはボタンが次から次と花びらをほどき、虚空園を鮮やかに輝かせる。それは、まさに典雅の華に彩られた西方浄土。

 そしてアジサイの植込みが続く参道を進むと、6.4mもの涅槃像を祀る舎利殿涅槃堂である。
 山々を背後にした1万坪に及ぶ久安寺は全域が密教教学の曼荼羅思想による庭になっており、ここに身を置くことで即身に仏性の花が咲くのである。

秀吉とのゆかりもある観光修行道場

久安寺 久安寺は、神亀2年(725)に行基菩薩が開創し、天長年間に弘法大師が再興したと伝わる安養寺を前身とする。久安1年(1145)に近衛天皇の勅願寺となり、久安寺と号するようになった。

 豊臣秀吉が参拝の折に、三光神を祀り、月見茶会も楽しんだといわれる。境内にある参拝記念植樹のカヤの大樹や秀吉腰掛石などが、その歴史を語り継いでいる。
現在、久安寺では一般の人々の仏教徒修行を盛んに行なっている。静けさと緑の気の中で拝み、拝まれる修行道場である。

日本有数の植木産地に位置する「花の寺」

久安寺 摂丹街道(国道423号線)を北へ行き、久安寺を目指していると道路の両側に植木や花卉栽培の畑が目立ってくる。この辺りは日本有数の植木産地である細河地域だ。16世紀初めには既にボタンが大規模に栽培され、江戸時代には各藩大名に親しまれることになってブームがおきたと伝わる。

 こんな土地柄ゆえ、久安寺には境内の環境によく合った草木が数多く植え込まれ、季節ごとに見事な花景色を披露する。ロウバイやサンシュが花暦の1ページ目を飾り、桜、モクレン、ヤマブキなどが仲春を謳う。ボタンとヒラドツツジの花群れが終わると、何種類ものアジサイが境内のそこかしこを青や紫に染める。そして、紅葉の季節、参道は燃え立つ回廊となる。

ギャラリー

第12番 大澤山 久安寺(きゅうあんじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

大阪府池田市伏尾町697
072-752-1857
http://www.kyuanji.jp/
真言宗
千手観音(秘仏)拝観
9~16時
300円
電車=阪急宝塚線池田駅から5km、バス15分、久安寺下車すぐ
車=中国道池田ICから北東へ約6㎞、または阪神高速木部第1出口から3㎞、P50台
車で法金剛院60分、永澤寺100分


花ごよみ

サクラ
ボタン
シャクナゲ・ヒラドツツジ・オオヤマレンゲ
スイレン
アジサイ・ショウブ・サラ
ハス
スイフヨウ
ヤブラン・コスモス
ツワブキ
紅葉
サザンカ・センリョウ
ロウバイ
ツバキ
サンシュユ

4月上旬~
4月下旬~
5月上旬~
6月上旬~
6月中旬~
7月上旬~8月下旬
8月下旬~9月上旬
9月上旬~
11月上旬~
11月下旬~12月上旬
1月上旬~
1月下旬~2月上旬
2月上旬~3月下旬
3月下旬


主な行事

花供養会(ぼたん中心)
もみじまつり
もみじ茶会
除夜の鐘

4月29日
11月第3日曜
11月23日
12月31日


周辺の見所

    池田城跡公園 戦国の歴史を今に伝える。遺構復元コーナーもある。車で10分、9~17時(4~8月は19時)、火曜休、無料 電話072-753-2767
    水月公園 梅園、ショウブ園が見事。ショウブの見頃は5月下旬~6月上旬。車で10分。 電話072-762-7532
    五月山公園 五月山の山麓から中腹にかけて広がり、ハイキングコース、展望台などがある。動物園や植物園も整備されている。大阪みどりの百選に選定。車で12分。 電話072-751-1005
    箕面公園 紅葉と滝で有名。都市近郊でありながら貴重な自然の宝庫として知られる。車で20分。 電話072-721-3014

久安寺周辺マップ



第9番 鶴林寺

鶴林寺

国宝、重文など多くの文化財を守る「播磨の法隆寺」

鶴林寺 山門をくぐり抜けた瞬間、誰もが感じる。鶴林寺の境内は実にのびやかだ。
 楼門形式の仁王門、和様・大仏様・禅宗様を折衷した国宝の本堂、檜皮葺きの屋根が優美な国宝の太子堂、さらに重要文化財の常行堂や鐘楼などが、広大な境内に悠々と立ち並び、朱塗りの三重塔が唯一鮮やかな景色をつくり出す。

 この寺の歴史は、飛鳥時代にまでさかのぼる。崇峻天皇2年(589)、聖徳太子16歳の時に三間四面の精舎をこの地に建てたのが始まりと伝えられている。平安時代には鳥羽天皇から「鶴林寺」の扁額を賜り、鎌倉時代、室町時代と太子信仰の高まりとともに隆盛を極めたという。今なお「刀田(とた)の太子さん」と親しまれ、「播磨の法隆寺」とも呼ばれている。

慈愛に満ちた聖観音は白鳳文化の傑作

鶴林寺 宝物殿には悠久の時を経た寺宝の数々が展示されている。なかでも聖観音立像は素晴らしく、しばし立ち尽くしてしまう。右にわずかに腰をひねった立ち姿、流れるような絶妙な曲線の天衣、そして慈愛に満ちた表情。作家五木寛之氏は「…こちらまで幸せな気分になってくるような微笑み…これまで拝見した聖観音像のなかでも別格であると思わずにはいられません」と表現している。外国に出展されたことも数度、奈良前期の白鳳仏の傑作である。

御仏ゆかり、「沙羅と菩提樹の寺」

鶴林寺 鶴林寺の花暦は決して華美ではなく、どちらかというと風雅である。その代表は、本堂の前に左右相対するボダイジュと沙羅の木。ボダイジュはお釈迦様がこの木の下で悟り開いたとされる仏教因縁の木。6月上旬から中旬にかけて、小さな鈴のような花が茎の先端にびっしりと咲き、あたり一面にすがすがしい芳香を漂わす。

 6月中旬から下旬にかけては沙羅の木と呼ばれるナツツバキが見頃となる。「寺名の鶴林は、お釈迦様の入滅を悲しみ、一夜にして枯死した沙羅の木が鶴の羽のように白変したという伝説に由来します」とご住職。御仏ゆかりの2種の花が、本堂に万灯を献ずるようにひっそりと咲いている。

 春の桜、初夏のサツキやセンダン、冬のツバキやスイセンなども古刹に季節の訪れを告げる。

ギャラリー

第9番 刀田山 鶴林寺(かくりんじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金

交  通


隣接霊場

兵庫県加古川市加古川町北在家424
079-454-7053
http://www.kakurinji.or.jp/
天台宗
薬師如来(秘仏60年に一度ご開帳。次回は平成69年)
9時~16時30分
入山料500円、宝物館500円。両方セットで割引800円。
その他、市民・団体・ファミリーなど割引特典あり
電車=JR山陽本線加古川駅からバス8分、鶴林寺下車すぐ。
   または山陽電鉄尾上の松駅下車徒歩20分
車=加古川バイパス加古川ランプから南へ約3㎞、P50台
車で天上寺70分、應聖寺60分


花ごよみ

サクラ
サツキ
ボダイジュ・サラ
夏ハギ
センダン
ムクゲ
ツバキ

4月上旬〜
5月上旬〜
6月上旬〜
6月下旬
7月上旬〜
7月上旬〜8月下旬
3月上旬〜


主な行事

修正会(鬼追い)
聖徳太子会式
花まつり法要
七夕まつり
観月会

1月8日
3月21〜23日
5月8日
7月7日
十三夜


周辺の見所

    日岡山公園 3月下旬〜4月上旬にかけては、約1500本の桜 が咲き、夜にはライトアップされる。また播州きってのツツジの名所でもあり、最盛期は園内が花色に染まる。見頃は4月上旬〜5月上旬。日岡御陵をはじめと する5基の日岡山古墳群が一帯に分布している。車で15分。
    高砂神社 謡曲『高砂』発祥の地として知られる。根は一つにして、幹が雌雄2つに分かれる珍しい松。5代目「相生の松」が境内にあり、縁結びや長寿の象徴として信仰されている。車で15分。6〜18時、境内自由。
    尾上神社 謡曲『高砂』に謡われる霊松「尾上の松」がある。車で3分。境内自由。

鶴林寺周辺マップ

2012年9月23日 |カテゴリー: | タグ: , , , , , , ,
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第7番 如意寺

如意寺

ミツバツツジの花越しに青い内湾を望む

 丹後半島の西の付け根に位置し、複雑に入り組んだ久美浜湾は、まるで湖のように穏やかだ。如意寺の山門は、その静かな波打ち際に近く、境内は樹影濃い谷あいまで続いている。山あいや山里の寺が多い関西花の寺二十五ヶ所のなかで、如意寺だけが海沿いの寺である。

如意寺 この寺が一年で最も華やぐのが、ミツバツツジの見頃の4月上旬から中旬。山の斜面はミツバツツジの花群れで埋め尽くされ、一帯は赤紫色に染まる。約10分の山道、「回遊散策道」は花のトンネルと化し、花枝越しには不動堂、その先に真っ青な海、さらに夏の大文字焼で知られる兜山が見渡せる。まさに花浄土だ。

 葉より先に花開くミツバツツジの花色はひときわ鮮やかで、まばゆいばかりだ。「自生林なので数えたことはありませんが、1万株以上あるでしょうね」と友松祐也住職。

 ミツバツツジの根元あたりに目を凝らせばスミレや白、薄紫のイカリソウがそこかしこに咲いている。

境内を彩る花々は山野草を含めて約300種

如意寺 ミツバツツジの開花期、桜やボケ、シャクナゲ、モクレンも見頃を迎え、その後は沙羅、ヤマボウシ、アジサイなどが咲き継ぐ。
秋になればハギ、さらに晩秋は錦の紅葉に彩られる。また本堂の奥の「木洩れ日の小径」(山野草の庭)も見逃せない。
 木道の両側に、多数の山野草が四季折々に花を咲かせる。ミツバツツジの頃ならばミヤマキケマン、イチリンソウ、ニリンソウ、ショウジョウバカマなどが咲き揃う。初夏も秋も多くの山野草が次々と愛らしい花を咲かせる。すべての山野草に名札を立て、清らかに、控えめに咲く花々を大切に守り続けている住職の姿が可憐な花姿に重なり合う。

信仰を集める「日切のお不動さん」

如意寺 如意寺は奈良時代の名僧行基によって開かれた。本尊の十一面観世音菩薩は、行基作と伝えられる秘仏で、眼守護に霊験があるという。本尊会である「千日会」(せんにちえ)は毎年8月9日に一日お参りすれば千日の御利益があるという夏祭り。対岸の兜山の大文字に火が灯され、久美浜湾の灯篭流しや花火大会が行われる。幽玄の夏の一夜である。

 また、弘法大師爪彫と伝えられる日切(ひぎり)不動尊は、日を切って願をかけると必ず叶うといわれ、厄除をはじめ、諸祈願の寺として有名。不動堂は和、唐、天竺の三様式を融合した日本唯一の珍しい重層宝形造(ほうぎょうづくり)。昭和58年に名工中村淳治棟梁(昭和25年より始まった金閣寺再建の初期棟梁)の手により建立された。

ギャラリー

第7番 宝珠山 如意寺(にょいじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

京都府京丹後市久美浜町1845
0772-82-0163
http://www.nyoiji.com/
高野山真言宗
十一面観世音菩薩
8~17時
200円(志納)
電車=北近畿タンゴ鉄道宮津線久美浜駅下車徒歩15分。またはタクシー3分
車=京都縦貫自動車道与謝・天橋立ICから西へ約35㎞。
  または北近畿豊岡自動車道八鹿氷ノ山ICより35㎞、P100台
車で隆国寺30分、高照寺45分、金剛院80分


花ごよみ

山野草多数
サクラ・ミツバツツジ・シャクナゲ・モクレン・ハナイカダ
ヒラドツツジ
サラ・ヤマボウシ・ヤマアジサイ
アジサイ
サルスベリ
ハギ
紅葉
サザンカ
ウメ
ツバキ・コブシ・マンサク・スイセン

3月下旬~11月下旬
4月上旬~
4月下旬~
5月下旬~
6月下旬~
8月上旬~下旬
9月上旬~下旬
11月上旬~
11月下旬~1月下旬
2月上旬~
3月上旬~


主な行事

初詣(新春護摩祈願、授与品販売、甘酒接待)
星祭厄除祈祷会(諸祈願、甘酒接待)
日切不動尊大祭(柴燈大護摩、花説法)
千日会(本尊会で、花火・灯籠流し・大文字焼きなど町をあげての夏祭)

1月1~3日
節分
4月1日
8月9日


周辺の見所

    豪商稲葉本家 江戸時代からの豪商の屋敷を修理して公開。明治 23年完成の母屋の吹き抜けは圧巻。手作りのぼた餅(6個入700円)が有名。離れの吟松舎が、喫茶・お食事処になっていて、予約無しで昼食可能。車で2分。9~16時、水曜休、無料 電話0772-82-2356
    宗雲寺:臨済宗の古刹、紅葉の名所。車で3分。
    小天橋 久美浜湾の入り口から6㎞にわたる白砂青松の美しい海岸で海水浴場として有名。牡蠣・カニをはじめとする日本海の海の幸を味わえる民宿街あり。温泉も充実。車で8分。小天橋観光協会 電話0772-83-0149
    神谷神社 古代に神を祀った巨岩「磐座」は必見。
    かぶと山公園 麓にキャンプ場があり、山頂(192m)までは遊歩道(徒歩30分)がある。小天橋を一望できる天下の絶景。車で10分。
    レセプション・ガーデン キャンプ場近くのイタリアン・レストラン。絶景でホテルも併設。12〜18時、木曜休 電話0772-83-1284

如意寺周辺マップ



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