関西花の寺二十五ヵ所
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第6番 隆国寺

隆国寺

禅の気がみなぎる堂々たる伽藍

隆国寺 石積みと白壁の塀に囲まれた総門をくぐると、江戸時代後期に再建された荘重な山門がそびえる。ここから真っ直ぐに石畳が敷かれ、堂々たる本堂へ導いている。その左右には回廊がめぐらされ、禅寺ならではの凛然たる雰囲気が漂っている。

隆国寺は室町時代の開基で、山名氏の四天王筆頭といわれた垣屋播磨守隆国(たかくに)の菩提寺と伝わる。この寺とボタンとの関わりは寺の創建にまでさかのぼるほど古く、現在の地で「ぼたん苑」が復興されたのは江戸時代の天保年間である。

伽藍を囲むように咲き連なる「但馬のぼたん寺」

隆国寺 境内中央にたたずんでいると、本当にこの寺が「但馬のぼたん寺」かと不安に思えてくるほど、花の色が一切ない。実はボタンは山門右手の鐘楼の奥に広がる「ぼたん苑」と、本堂の裏の内庭園などに、伽藍を取り囲むように咲き乱れ、想像以上の艶やかな花景色をつくり出している。

 天保年間の飢饉で人々が苦しんだ時、寺の米蔵を開いて救済した。人々はすさんだ心に豊かさを取り戻そうと庭園を造り、“富貴の花” と呼ばれるボタンを植栽。以後代々の住職が丹精込めて育ててきた。現在では70種・1,000株のボタンが豊麗に咲き誇り、「ぼたん苑」はまさに花浄土。

 四季折々に季節の花が境内をいろどるが、特に5月下旬から7月初旬にかけて花を開くヤマアジサイは種類も豊富で、ヤマボウシ、サラとともに、清楚な花姿が心静かに安らかな境地へとさそう。また、11月には、ドウダンツツジや紅葉など、秋の紅葉も見事である。
 隆国寺には、もう一つ、隠れた花園がある。山門左手の奥に広がる「つばき苑」だ。桜の花が待ち遠しい初春の頃から、ひかえめに咲き始め、50種・150本 ほどのツバキが次から次へと花びらをほどく。すぼみがちに咲く「白侘助」、白地に赤い線を引いたような「狩衣」、一重のぽってりした花の中に小さな花びら が幾重にも重なったような「大唐子」…。侘びた花姿も、付け根からぽろりと落ちた花も風趣に富んでいる。

岸派の襖絵と仏様のご利益

隆国寺 隆国寺には、花のほかにも、本堂には岸徳連山・岸岱2人の筆による岸派36面の見事な襖絵が本尊を飾る。
「本尊聖観音」のほかにも、子宝と幸せ運ぶ「こうのとり観音」や、ぼけふうじ・健康長寿の「楽寿観音」、福徳と智慧をさずかる「但馬布袋尊」、心も身もきれいになる「ウスサマ明王」などが祀られる。

ギャラリー

第6番 布金山長者峰 隆国寺(りゅうこくじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

兵庫県豊岡市日高町荒川22
0796-44-0005
http://ryukoku-ji.com/
曹洞宗
聖観世音菩薩
8~17時
200円
電車=JR山陰本線江原駅からタクシー10分
車=北近畿豊岡自動車道または播但道和田山ICから北へ約20㎞、P30台
車で高照寺40分、如意寺30分


花ごよみ

ハナミズキ
ボタン
ヤマアジサイ
ヤマボウシ
サラ
サルスベリ
紅葉
ツバキ

4月中旬~
4月下旬~5月上旬
5月下旬~6月下旬
5月下旬~6月下旬
6月中旬~
8月上旬~
11月上旬~
3月上旬~4月中旬


主な行事

大般若
花まつり
大施餓鬼

1月1~3日
5月上旬
8月7日


周辺の見所

    植村直己冒険館 世界を踏破し、国民栄誉賞を受賞した冒険家、植村直己の偉業を様々な角度から紹介。実際に使用された装備品や記録写真、ビデオ映像もある。徒歩15分。9~17時、500円、水曜休(祝日の場合は翌日) 電話0796-44-1515
    阿瀬渓谷 阿瀬川上流に、“阿瀬四十八滝”と呼ばれる大小さまざまな滝があり、3時間の散策コースになっている。川のせせらぎを聞きながら、ハイキングやキャンプが楽しめる。広葉樹が多く新緑や紅葉が美しい。車で15分。電話0796-45-0800(神鍋観光協会)
    但馬国府・国分寺館 但馬国府跡、国分寺跡から出土された貴重な出土品や模型を展示。映像ホールなど家族づれでも楽しめる。車で10分。9~17時、500円、水曜休(祝日の場合は翌日) 電話0796-42-6111

隆国寺周辺マップ

2012年9月23日 |カテゴリー: | タグ: , , , , , , ,
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第1番 丹州觀音寺

青紫、赤紫の花の波…ここは「丹波あじさい寺」

 梅雨時の觀音寺は壮麗な花景色に包まれる。ヤマアジサイやセイヨウアジサイ、ガクアジサイなど約100種・1万株のアジサイが雨に打たれる度に色を変え、谷間の境内は隅から隅まで紫色のグラデーションで染まる。

丹州觀音寺 山道を利用した「あじさい散策道」は花のトンネルと化し、庫裡の縁側に座れば花の波が押し寄るような錯覚に。また鎌倉時代の様式で再建された仁王門に立てば、参道両側に咲き連なる花が万灯のように見える。

 戦後間もない頃、観音様の霊力で眼病が治り、光を取り戻すことができたおばあさんが、山門近くにお礼の気持ちで6株ほど植えたのが觀音寺のアジサイの始まり。約50年前の御本尊御開帳の折り、万灯万華をお供えしようと発願があり、万華の花としてアジサイを多種類植樹したのだという。
 「アジサイの花に惹かれて参拝し、仏心にふれる。萌芽仏心のきっかけになれば嬉しいことです」と言うのは小籔実英住職。住職の詩画を展示する詩風館にこんな詩が掲げられている。「…あじさいは陽のあたるところよりも日陰をこのみ めだって咲くことよりもひかえめに咲くことをこのむ そして大木の下で美しくなる」 。

鎌倉時代、丹波国の仏教の中心寺院だった

丹州觀音寺 觀音寺の歴史は古く、開基は奈良時代にさかのぼる。養老4年(720)、インドの帰化僧、法道仙人が霊木に十一面千手千眼観世音菩薩像を刻み、草堂に安置したのが始まりと伝わる。平安時代、踊り念仏で有名な空也上人が荒れ果てていた寺を復興し、七堂伽藍を建立。鎌倉時代には歴代将軍家より厚い庇護を受け、 25余の寺坊が軒を並べる丹波国の仏教中心の地であった。

 現在、深々とした緑陰に取り囲まれた境内は谷川のせせらぎが響く静寂境。江戸時代に再建された本堂や鐘楼が幾時代にもわたる觀音寺の歴史を伝えている。

しだれ桜やフジ、紅葉も見逃せない

丹州觀音寺 觀音寺の花模様はアジサイばかりではない。1月から2月にかけてはロウバイの甘い香りが境内に漂い、4月初旬にはシダレ桜が大石垣を優美に飾り立てる。さらにツバキや愛らしいスミレ、ニリンソウが咲き、5月上旬には80mの棚にフジの花がたわわになる。5月下旬から6月初旬はハコネウツギやヤマボウシがアジサイ間近を知らせる。

 夏のキキョウやサルスベリ、初秋のコスモスが終わると、いよいよ秋も深まり、錦織りなす紅葉が見ものとなる。樹齢300年のイロハモミジはひときわ美しく、一年最後の彩りとばかりに鮮やかな緋色を放つ。

ギャラリー

第1番 補陀洛山 丹州觀音寺(たんしゅうかんのんじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場
そ の 他

京都府福知山市観音寺1067
0773-27-1618
http://www.tanba-ajisaidera.com/
真言宗
十一面千手千眼観世音菩薩(秘仏 次回ご開帳は平成42年)
9~17時
350円
電車=JR山陰本線石原駅から徒歩15分。
   または福知山駅・綾部駅からバス20分観音寺下車徒歩5分
車=舞鶴若狭道福知山ICから東へ約5㎞、P90台
車で楞厳寺15分、高源寺50分
詩風館 住職の詩画を展示した「心の伝道室」がある。喫茶や軽食がいただける「寺茶屋華縁」は6〜7月上旬のみで、食事は要予約。


花ごよみ

スミレ・ツバキ・サクラ
サツキ・ギンパイソウ・フジ
アジサイ・サラ
キキョウ
コスモス
スイフヨウ
紅葉
ロウバイ
サンシュユ

4月上旬~
5月上旬~
6月上旬~
7月上旬~
9月上旬~
10月上旬~
11月上旬~
1月上旬~2月下旬
3月上旬~


主な行事

大護摩大祭
無縁経
あじさい参詣
千日詣り
水子供養大法要
もみじ参詣
除夜の鐘

2月11日
4月21日
6月初旬~7月初旬※期間中はあじさい饅頭付抹茶あり(500円)
8月9日
8月16日
11月
12月31日


周辺の見所

    福知山城 城内は郷土資料館で、美術館も隣接している。車で13分。9~17時、310円、火曜休(祝日の場合は翌日) 電話0773-23-9564
    福知山温泉 養老の湯 巨石を配した東屋風大露天風呂や檜風呂が贅沢な温泉。韓国式あかすりやマッサージ、食事処もある。車で12分。10~23時、700円、無休 電話0773-27-6000

丹州觀音寺周辺マップ



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