第25番 観心寺

観心寺

貴重な堂塔が点在する楠木正成ゆかりの寺

 金剛山西麓に位置する観心寺は、深い森を背後にした壮大な寺である。金堂は室町時代初期に建立され、大阪府下最古の国宝建造物。本尊は国宝・如意輪観音菩薩像で平安時代初期の最高傑作、密教美術の傑作と評される。

観心寺 金堂のそばの建掛塔(たてかけのとう)は、楠木正成が建武中興の無事を祈って三重塔を建立しようとしたが、湊川で討死したため完成されずに初層だけが残ったもの。とはいえ三間四方で茅葺き屋根の塔は実に端正である。恩賜講堂や鎮守堂、阿弥陀堂などの諸堂宇も点在し、寺格の高さがしのばれる。

 そもそも観心寺の始まりは大宝元年(701)に役小角が修行の一道場として草創。大同3年(808)に弘法大師が訪れ、天の北斗七星を勧請し、再訪の弘仁6年(815)には本尊の如意輪観音像を刻んだと伝わる。本尊を中心として周囲に北斗七星の星塚を配置し、七星如意輪曼荼羅を構成しているが、星塚があるのは日本で観心寺だけである。

 開創以来、天皇家との結びつきが強く、ことに南朝との関わりは深い。後醍醐天皇は、8歳から15歳まで観心寺の塔頭中院で仏道修行したという楠木正成を建武新政とともに奉行として金堂を再建。その皇子、後村上天皇は塔頭総持院を行在所(あんざいしょ)にしたほどである。
 現在、木立の中に後村上天皇の御陵、その母新待賢門院の墓、楠木正成首塚がひっそりと立つ。

華やかながら、花景色は風雅な趣

観心寺 山気が満ちる境内を、美しく飾るのは四季折々の花々。4月、山門近くに数多い桜が仲春を謳いあげ、5月には境内のそこかしこにツツジが咲き連なる。

 蝉時雨に負けじとサルスベリがこぼれんばかりに咲き誇り、秋が深まると境内は赤や黄色の錦模様。そして寒風の中、サザンカが境内に花色を添え、ツバキも蕾をふくらませる。

河内八景といわれる観心寺梅林

観心寺 観心寺を代表する花といえば、2月中旬から3月下旬にかけて見頃を迎える梅である。参道の左側数ヵ所と、恩賜講堂や霊宝館への道沿いに、白梅を中心に300本を超える梅林がある。ふくいくたる香に包まれて咲き揃う景観は河内八景の一つとされている。

 シダレ梅や紅梅、樹齢250年もの老梅もアクセントとなり、古刹に早春の訪れを告げる。
 

ギャラリー

第25番 桧尾山 観心寺(かんしんじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通


隣接霊場

大阪府河内長野市寺元475
0721-62-2134
http://kanshinji.com/
高野山真言宗遺跡本山
如意輪観音菩薩
9~17時
300円
電車=南海高野線・近鉄長野線河内長野駅からバス15分、観心寺下車徒歩3分
車=南阪奈道羽曳野ICから南へ13km。
  または阪和道美原北IC、美原南ICから南東へ約15㎞、P150台
車で子安地蔵寺25分


花ごよみ

サクラ
ツツジ・サツキ
サルスベリ
紅葉
ツバキ
ウメ

4月上旬〜
5月上旬〜
8月下旬〜9月下旬
11月中旬〜
1月上旬〜2月下旬
2月中旬〜3月下旬


主な行事

節分星祭
後村上天皇献茶祭
秘仏本尊御開扉

2月3日
4月第1日曜
4月17・18日


周辺の見所

大阪府立花の文化園 ピラミッド形の大温室には、世界各国の花 や木が約6,400本集められている。春と秋、バラ園では130種約2,300株のバラが咲き揃う。各種イベントや園芸、押し花などの講習も開催されていて、 体験して楽しむことができる。車で20分。10〜17時(12・1月は〜16時)、月曜休(祝日の場合は翌日)、550円 電話0721-63-8739
西條合資会社の天野酒 もとは金剛寺で造られ、信長や秀吉も愛飲したという僧坊酒を現代に復活。吟醸天野酒300ml509円。車で8分。9〜17時、無休 電話0721-55-1101
長野公園 自然を生かして整備された府営の公園で、市内が一望できる憩いの場として親しまれている。 特に春の夜桜見物は、河内長野市の風物詩の一つ。車で6分。

観心寺周辺マップ

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