第5番 高照寺

300本のモクレンが咲き継ぐ「もくれん寺」

高照寺 「あそこには何があるの? 白やピンクの花がいっぱい……」

 4月から5月にかけて八鹿町の国道9号線を車で走っていると、北側の山腹に花で霞んでいる一帯がある。誰の目をも引くほど美しく、圧倒的な数の花群れである。
そこが、通称「もくれん寺」の高照寺だ。坂になった参道から境内まで、モクレンがいたるところに植えられ、総数は約300本。これらが4月上旬から1ヵ月間にわたって次々と香り高く咲く。

 壮麗な花絵巻の始まりは、真っ白な花を青空に際立たせるハクモクレンから。白い花びらが散る頃には桃色のモクレンがほころび始め、さらに赤色モクレン、錦モクレンが蕾をふくらませて待っている。下旬になると紫色のシモクレンの出番となり、下旬から5月初旬に咲く珍しい黄モクレンがフィナーレを飾る。

 モクレンはもともと中国原産の花木。姿は浄土の花のハスに似ている。極楽浄土を願ったのか、本堂前のモクレンの枝には、おみくじが無数に結わえ付けられている。

9月は白いハギがしだれ咲く「萩寺」に

高照寺 3月はアセビ、4月はモクレンやスイセン、ハナモモ、ヤマブキ、6月はショウブなど高照寺は花が絶えない。

 さらに9月を待ちわびる人も多い。モクレンの季節には枝を刈り取っているので気付かないが、参道を覆うばかりに紅や白のハギがしだれるのである。特に白ハギが多く、7割を占めている。初秋の風に吹かれれば頼りなげに揺れ、雨に打たれれば小さな花びらがこぼれ散る。そんな風情と白萩祭を楽しみに大勢の参拝客がやってくる。当日は密祐快住職の愉快な仲間によるジャズコンサートと陶器市が開かれ、夜ハギ見物もこの時期ならではである。

治したいところを撫でる「なで弘法」

高照寺 高照寺は養老4年(720)、行基上人によって開山された。承和年間(834~848)には神護寺と呼ばれる真言寺院で、空海・最澄両師の間で起きた事件に関わる泰範上人が住職を務めていたと伝わる。
 
 本堂には治したい所を撫でながら拝むと霊験があるという「なで弘法」が安置され、頭上には四季折々の花を描いた江戸時代の花天井がはめ込まれている。「お寺に参り、お花に囲まれて、ああ幸せだと思ってもらえたら、お花も仏様もきっと喜んでいただける」と現代造形作家でもある密住職は言う。

ギャラリー

第5番 栂尾山 高照寺(こうしょうじ)

住  所
電  話
U R L
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

兵庫県養父市八鹿町高柳1156
079-662-2865
http://koosyoji.sakura.ne.jp/
真言宗
胎蔵界大日如来
8~17時
300円
電車=JR山陰本線八鹿駅からバス15分、高柳下車徒歩10分
車=播但道和田山ICから北へ約15㎞、P30台、大型3台
車で高源寺60分、隆国寺40分


花ごよみ

モクレン
ヤマブキ
ショウブ
ハギ
紅葉イチョウ
アセビ

4月上旬~5月下旬
4月下旬~5月上旬
6月中旬~
8月下旬~9月下旬
11月上旬~
3月上旬~4月上旬


主な行事

修正会
施餓鬼会・戦没者英霊追悼会
白萩祭

1月1日
8月15日
9月(日程は毎年変更します。お問合せください)


周辺の見所

    ハチ北高原 1万5000平方mの広大な高原には3000株以上のザゼンソウが咲く。この群落は自生地の南限とされ、県の天然記念物に指定されている。花期は3月中旬~4月上旬頃。ミズバショウやムスカリの群落もある。車で50分。
    但馬高原植物園-瀞川平 ハチ北高原内の瀞川平にある植物園。日量湧水500トンと樹齢1000年の大カツラを保護する目的で作られた。レストランも併設。天然の湧水「カツラの千年水」を20リットル100円で販売(容器は別途)、9〜17時、500円、開園4〜11月、期間中は無休 電話0796-96-1187
    県立但馬長寿の郷 宿泊棟やロッジを備えた野外活動施設。レストランも併設。車で8分。 電話079-662-8456

高照寺周辺マップ

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