第2番 楞厳寺

春はミツバツツジ、夏はハスの「花の寺」

楞厳寺 まずは、門前の池の対岸にある寺域の丘が、ミツバツツジの花で埋まる4月中旬から下旬だ。萌黄色の山肌にミツバツツジの紅紫色が浮き上がり、その対照美が池の水面に映りこむ。
 ミニ八十八ヵ所巡りをしながら丘の頂上まで散策すれば、ミツバツツジの花枝が頭上を覆い、花色に全身が染まりそう。5月初旬からの約500株のモチツツジも楽しみである。

楞厳寺 二回目の華やぎは、7月から8月にかけてのハスの開花時。4月にミツバツツジの花群れを映していた池に、20数種のハスの花がふくよかに咲き誇る。ハスは夜明けとともに咲き出し、一日一日、その開き具合を大きくして極楽浄土のような花景色を披露する。

樹齢400年を超す咲き分けツバキ

 楞厳寺には「綾部の古木名木100選」に選ばれた樹齢約400年のツバキ、樹齢約500年のボダイジュ、樹齢約400年のサルスベリ、そしてコノテガシワの4本がある。そのうち、とりわけ見応えがあるのが正門の傍らのツバキだ。3月から4月にかけて1本の幹から赤や白、白と赤のまだら模様などの花々が次々と開き始め、こぼれんばかりの花姿となる。これは咲き分けツバキと呼ばれ、幹周りは1.5m、高さは4.5mもある。根元は苔むし、そしてねじれ、幾星霜を重ねながらもなお生き続ける古木の花は、見る人を魅了する。

カラスの襖絵で知られる「丹波のカラス寺」

楞厳寺 楞厳寺は長井一禾(いっか)による襖絵でも知られる。一禾はカラスの絵を描き続け、大隈重信から「鴉博士」の称号を贈られた昭和初期の異色の画家。庫裡の4つの座敷には、春夏秋冬のカラスの生態が愛情深く描かれている。
 春は「育雛(いくすう)の間」、夏は「高野杉と鴉」、秋は「湖畔の鴉」、冬は「雪中反哺(はんぽ)の孝」。当初は一部屋だけを描く予定だったが、俗世間から隔絶したような静謐さと、庫裡からの眺めが気に入り、四季を完成させることになったという。この寺での滞在は昭和12年から翌年にかけてのこと。その2年後に一禾は他界。生前に自らの筆塚を寺域の池の近くに建立した。
 また、本堂格天井には円山応挙直系八代の慶祥画家によって96面の華曼荼羅が描かれている。

ギャラリー

第2番 塩岳山 楞厳寺(りょうごんじ)

住  所
電  話
宗  派
ご 本 尊
拝  観
料  金
交  通

隣接霊場

京都府綾部市舘町楞厳寺6
0773-47-0043
高野山真言宗
薬師瑠璃光如来
境内自由。カラス襖絵拝観は要予約
志納料(200~300円)
電車=JR山陰本線綾部駅からタクシー15分
車=舞鶴若狭道綾部ICから西へ約5km、P30台
車で觀音寺20分、金剛院40分


花ごよみ

ツツジ・サクラ
ハス
サルスベリ
紅葉
ツバキ

4月上旬~
7月中旬~8月下旬
8月上旬~
11月上旬~
3月上旬~


主な行事

修正会
初弘法・柴燈大護摩祈願
春季大師講
無縁経法要
施餓鬼会
秋季大師講
終い弘法

1月1日
1月21日
3月21日
4月15日
8月19日
11月21日
12月21日


周辺の見所

    グンゼ博物苑 製糸産業の歴史を伝える様々な施設が揃う。グンゼの100余年にも及ぶ事業を、機械やパネルで紹介。大正6年に建設された元本社事務所をグンゼ記念館として公開。JR綾部駅から徒歩10分。10~16時、300円、月・火・水曜休 電話0773-43-1050
    天文館PAO 公開では最大級の95㎝反射天体望遠鏡を備えた天文台。発見と感動にあふれた星空の世界が広がる。見て触って遊べる展示も魅力。車で10分、9~16時30分(金・土・日曜は〜21時30分)、200円、月曜・祝日の翌日休 電話0773-42-8080
    私市円山古墳公園 京都府内で最大規模という直径70mの円墳。墳丘に埴輪、葺石があり、被葬者の権力を示している。舞鶴自動車道のトンネルの上にあり、現在は史跡公園に整備され、頂上からは綾部、福知山を一望する。

楞厳寺周辺マップ

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